僕と彼女の、繰り返される夏

著:木立花音絵:サコ
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僕と彼女の、繰り返される夏

著:木立花音絵:サコ

もう一度、君に恋をする。

高校二年の高畠智也。彼はここ最近、二年前に殺された〝仮初の恋人〟藤堂栞と過ごした夏の夢を見ていた。 そんなある日、死んだはずの藤堂栞と瓜二つの転校生・柚木栞が現れる。やたらと絡んでくる柚木に藤堂の思い出を語った翌日――智也は、二年前にタイムリープしていた。 もう一度繰り返される、藤堂栞が生きている世界。一度目と違い、仮初の関係から本物の感情を紡いでいく二人。智也は、待ち受ける死の運命から彼女を救うと決意する。 決戦の日、藤堂栞の命日ーー八月四日。そこで彼が見たものとは……? 死の運命に抗う少年と少女の、繰り返される夏の物語。第2回小説下剋上コンテスト佳作入選作品!

二年前。そこは、中学時代に殺された「仮初の恋人」が生きている世界。主人公はタイムリープに混乱しながら、記憶と違ってグイグイ距離を詰めてくる彼女に振り回されていく。 タイムリープした理由とは? 記憶と違う部分があるのはなぜ? そして、二年前に殺された彼女を、今度は救えるのだろうか……? 甘酸っぱい青春で心をくすぐられつつも、ミステリー要素でも引っ張られる構成がたまりません!

担当編集者 ヒダマル

読者の感想

これは無感情で怠惰な主人公が、最愛の彼女が死んでしまう運命に抗う物語。
「僕と彼女の、繰り返される夏」 このタイトルの意味がわかった時、読者である貴方は驚愕に包まれるでしょう。 どうして主人公である智也はタイムスリップすることになったのか? どうして何の罪もない彼女――栞が殺されなければならなかったのか? どうして栞と瓜二つの女の子が転校してきたのか? 序盤に蒔かれた謎や伏線が、中盤〜終盤にかけて回収されていきます。怒涛の展開に翻弄されて、読めば読むほどこの作品の奥深さにのめり込んでいくことになる筈です。 最初は、無感情で怠惰と自他共に認めるほど、感情の起伏がない主人公に感情移入するのが難しく感じるかもしれません。しかし、そんな彼が、愛を知って生きる意味や目標を持つようになっていく様に、胸を打たれると思います。 決して報われないと分かっていても、恋をせずにはいられない。智也と栞が育む純愛が起こす奇跡を、皆さんの目で確かめてみてください。 感動、号泣必須です!!
後半はあっという間の展開
繰り返す理由が分かってからは、ラストまで行き着く暇なくあっという間に読了してしまいました。