もう一度、落下。
これは、ただ怖いだけの物語ではない。
磯部崇は就職活動のため坂ノ上ビルへ訪れていた。面接が終わり帰ろうと乗り込んだエレベーターにて恰幅のいい会社員と小学生らしき男の子と一緒になるが、何の前触れもなくエレベーターが停止してしまう。しばらく待てば復旧するかと思いきや全く動かず、外との連絡も取れない。少しずつ何かが起きていると察していく三人のなかで、徐々に恐怖が心を蝕んでいく。パニックになりながら何とかして外に出ようとするなか、しかしビルのなかではそれ以上の大惨事が起こっていた。果たして、エレベーターの外ではなにが起こっているのか。エレベーターから始まる高層ビルを舞台としたパニックホラー!最後の最後に、すべてがわかる!
読者の感想
読後にタイトルとイラストをもう一度見たくなる
日常が突然なにかわからないものに侵食され、その中で足掻く人々の視点で語られていくホラー。所々にある齟齬が物語の最後に補完され、タイトルに帰結する。読後に表紙をもう一度見ると、最初とは違う思いに包まれた。
読んでよかったと思えるホラー作品
BookBaseで初めて読んだ作品。
文章の間や登場人物視点が次々と変わっていくのが凄く面白かった。
ホラー描写もちゃんとしてるし、SFも混じっているのが気にいった。
今のところBookBase内で一番にオススメしたい小説。
忘れられないタイトルになること受け合いの一作。徐々におかしくなる日常、侵食される人々、閉ざされたビルの中で起こる一連の事件に引き込まれていきます。 就活中の冴えない青年、子役タレント、パワハラ中年男性とその妻……どのキャラがどんな行動を取り、誰と関わり、どんな運命を辿るのか。怪奇事件の真相とは。群像の要素も取り入れた、最後まで予測不能なホラーを味わってみてください!
担当編集者 ヒダマル