カーズリーチャーの行進
これは魔物をめぐる、 呪いと赦しの物語。
そいつはカーズリーチャーの行進だ。呪いを抱えたヘンテコどもの、仲間探しの道中だ――。カーズリーチャーと呼ばれる魔物二体と、その背に乗る魔女。魔物を退治すれば王の褒美が貰えると、青年デュザは魔物を倒す方法を模索していた。そんな中、デュザは実情を知る。魔物たちは元人間、魔女は村娘。呪いで魔物になった家族を救う旅をしていることを。デュザは戦わずに魔物を消せるならと思い、解呪の旅へ同行する。カズルの森へ行けば呪いが解ける。しかし呪いの真実が明らかになった時、デュザは苦しい選択を迫られる―― 。犯した罪と嘆きへ、赦しの光はいかにして届くのか?これは魔物をめぐる、呪いと赦しの物語。※PDFの文字サイズの都合上、スマホでの閲覧を推奨致します。
読者の感想
ファンタジー小説を読み始めた筈が...
序盤からは想像のつかない読み応えでした!
気軽な気持ちで読み始めたのですが、予想の斜め上をいく展開でこんなにしっかり読めると思ってもみませんでした!
特に、登場人物が皆とても人間らしくヒューマンドラマを観ているようで、久々に一気読みしてしまいました。
値段以上の価値は絶対にあると思います!おすすめです!
素敵な愛と許しの物語
とっても素敵な作品でした。
最初は愉快な珍道中の話かと思いましたが、読み進めるうちに魔物の正体や各々の後悔、家族愛が明らかになってゆき、ズシンと心を打ちます。
特に後半は、より深い話になり グイグイと引き込まれました。
また、前半と後半の勇者の描き方の違いも印象深かったです。
エピローグでは、道中で築かれた それぞれの関係性を思い出し涙が出ました。
すごかった!
序盤からは想像できない展開とラストでした。
児童文学のようなライトなファンタジーかと思ったら、大人向けの人間ドラマでした。言葉にできない余韻。
3本立ての映画を見終わった気分です。
表紙のイラストもとても素敵です!
あなたはどの"人"であるか
知らないモノは怖く、分からないモノはなおさら怖い。御伽噺の魔物たちは、本当に恐ろしいだけの存在だったのだろうか。
カーズリーチャー"一家"は呪いを解くために、はるばる西へと向かう。事情を知らぬ者達には、魔物の行進が災いを運んでいるようにしか見えない。魔物に対して恐れ嫌う者、討伐に向かう者、褒賞目当てで近づく者。その中で、魔物達に一歩踏み込んだデュザは、この行進に同行することとなる。
最初は打算で動いていたデュザも、関わるほどに優しくなってしまうのは、関わり知ってしまった者のサガか。優しくも容赦無いストーリーは、身につまされるものがある。よく知りもせずに決めつけ、考えることを放棄していないだろうか。1番小さな魔物の決断は心苦しさを覚えるが、1番成長した結果であるのは間違いないだろう。(好物には変わりが無いようで微笑ましい)
あなたはどの"人"であるか、読み終わったらぜひ考えてほしい。
王道
パッと見、イラストとタイトルだけではどんな話なのか分からない。
読み終わった後にこの表紙のイラストを見直すと「愛」を感じた。
タイトルのキャラシルエットに愛を感じると共に切なくもなりますね。
うん。
愛ですよ、愛。