ベイビー・チェンジング
絡み合う、秘められた想い。
「央明くんは、あやつの……!」
綾の手が、首に伸びる。指先が、首に喰いこむ。
夏休みが始まったある日、高校生の赤星清美の身体は兄の息子、央明と入れ替わっていた。
最初は混乱していた清美だったが、央明の身体を存分に利用して、兄の妻である綾の乳を吸い、いとこの女子小学生たちと風呂に入るなど、欲望の限りを尽くす。
しかし、赤ん坊の身体になって知ったのは、綾の奥底に秘められた殺意だった。
次の日の朝、豊原稲荷の祭神と称する炎の狐が現れ、今日の夕方までに清美の身体を取り戻さなければ、清美も央明も死ぬと告げられる。
言葉もしゃべれない、歩くこともできない央明の身体で、清美の身体を捜さなければならない。
清美と央明に呪いをかけたのは誰なのか。
綾の殺意の源は。
すべての謎は、豊原稲荷で明かされる。