デモンズ・プライズン

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デモンズ・プライズン

雨宮美咲のようになりたい。
バイオリニストの華橋祐二は、コンクールの結果を見るたびそう考える。
自分より遅く弓を持ったのに自分よりも前に進み続ける。
「絵画よりも絵画らしい」とは、彼女を取材した雑誌がタイトルにした言葉だ。
羨ましいとかそんなんじゃない。けれど、特別になりたいという感情は誰だって抱くものだ。
そんな祐二の元に、ひとり(?)の悪魔が現れた。
『俺の力を使えばあの女に勝てるぜ』
鋭い爪や捻じれた角。空を飛ぶし自分にしか見えない。
そんな存在が「特別」を持って迫ってくる。
祐二の答えは―――

文字数11,563
ジャンルその他
カテゴリ一般文芸
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発行日2020年07月30日