怨嗟

高校三年生の橘樹は1年前、自分の目標である小説の新人賞を受賞し、夢への一歩を踏み出すことに成功し、1人で暮らしながら高校生活と作家を両立させていた。

ある日買い物に出かけた彼に、飲酒運転をしていた一台の車が突っ込んできて交通事故に巻き込まれてしまう。事故で足の骨にひびが入り、両手の神経麻痺を起こして手の感覚を失ってしまう。事故を起こした相手は、自分の力では社会的にも太刀打ちできない相手で、刑事事件にすることすらできなかった。
小説を書くことができなくなった樹に対して、事故を起こした相手は生活の支援を理由に同居を選択させるが、樹は一緒に暮らすことに納得がいかず、性格の合わない理解できない相手の男に対して、日々憎しみだけが募っていって・・・・。

事件を起こした「加害者」と、「被害者」。
理解しあうには相いれない2人が、様々な感情の渦に巻き込まれ、呑まれ、溺れそうになりながら答えを出していく物語。
―――長編新人賞一次通過作品。全205ページ、61600字!!

文字数61,601
ジャンル恋愛
カテゴリ一般文芸
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発行日2020年10月05日