さよなら、勇者

さよなら、勇者

【あなたはきっと騙される。心をえぐるファンタジーミステリー】――「お願いです、僕を仲間に入れてください。家族を奪った魔王をこの手で倒したいんです!」 宿敵を倒すため勇者一行に加わった少年エリス。かつて世界を救った彼らは強者(つわもの)揃いに違いない、と思っていたのに、エリスの目に映ったのはぐだぐだ、ゆるゆるの流れ者の集まりだった。やる気のないフリーダムな勇者とそのパーティは、世界を席巻する魔物の脅威に立ち向かえるのか!?

著作:九条寓碩 / イラスト:ミカスケ

詳細情報

ページ数

159

文字数

27,246

ジャンル

ファンタジー

カテゴリ

一般文芸

タグ

男主人公

短編

異世界

魔法あり

ダーク

切ない

発行日
2020年09月10日

カスタマーレビュー

レビュアー:百最中
2020年09月15日
勇気ある者は誰だって勇者である

絶対的強者にたとえ自分一人だけだったとしても挑まなければならない時がある。
勝てないとわかっていても挑まなければならない時がある。

彼にだって守りたい物があったのだろうし、守らなければならない存在がいたのだと思う。
少なくとも彼もまた英雄に違いない。

彼がいたからこそ助かった命があるし、死なせてしまった命がある。
最後の表情もきっとそんな自分の中の複雑な感情の表れなのだと思う。

強大な悪に一人で立ち向かった彼は紛れもなく勇気ある者「勇者」だった。

……なんてレビューを残す私はきっと、天邪鬼。

レビュアー:サマンサ
2020年09月14日
ラスト、作者に完全にやられました

勇者をはじめ、登場する人物たちの感情が深く、複雑に描かれている。これは作者自身が、なにかに悩んで乗り越えてきた経験がないと書けないことだと思う。

主人公「家族や友達の仇を討つまでは、へらへらしていられません」
勇者「別に、ずっと難しい顔してなくたって仇は討てるさ。……笑えよ。とらわれるな」
「俺は、やりたいことしかやらねえから」

勇者は主人公のなかに、かつての自分を見ているのだと思った。
やりたいことしかやらない。それは勇者が、多くの葛藤を経てたどり着いた境地なのだと思う。

気軽に読めて、かつ楽しい作品でした。